Wednesday, September 9, 2009

僕の普通な夏休み

 夏休みは、ことあるごとに何か楽しい事をやると想像されるくせに、ずっと面白い事をしなかったまま休暇が過ぎ去った。アルバイトをしたり、帰ってからテレビを見たりし、何と言っても退屈な日常生活だった。少なくとも、ある日までそうだった。

 その時、夜行列車に乗ったものだった。よく覚えていないけど、確か、シカゴの方へ行っていたと思う。安らかに休息しており、不意に寒気がするほど車両が妙な空気に満ちていた。驚いたことに廊下の突き当たりまで見、あたかも百歳以上のようなお爺さんが現れた。ろくに食べないようで壊れやすそうな身体としてはよっぽど足の速かった人だった。

 お爺さんが僕の方へすぐに近づき、皺になった腕を及んできらきらしていたグラス球を見せてくれた。「持ってごらんなさい」と言い、球がまるで燃えているように熱く見えたわけで僕が初めのうちはためらったものの、触ったとたん、手触りがむしろ冷たかった。もっと近くに中央に目を向けると、死体が現れた。僕の死体だった!一方では怖くてびっくりしていてもう球を落としそうになったが、他方では本当に不合理で、信じられなかったくらいだった。

 どうしてそんな映像を見たかと聞こうとしたら、お爺さんが子供っぽく笑ったりしたし、からかって嘲笑ったかと思ったから、つい声を上げ怒鳴ってしまった。「ナンジャコリャー!」って叫び、お爺さんは僕に大変腹を立ったせいか急に真剣な顔付きで、下記の事を言った。「心は悩みでいっぱいのう。だから自分の死を見た。」僕は、「ふざけないで!なぜ見たのを知ってる?いったい誰なの?」と聞いたのに、爺さんはただ「井の中の蛙大海を知らず。」と言った。

 当時、列車の動きがたった前方だけでなく、上の方にも動いたとすぐ感じた。日除けをブルブルと開けて、窓越しに地面が見えてきた。上がれば上がるほど地球が小さくなっても、そんな遥かな所から見下ろし、地球は本当に参照が小粒でも鹹い物だと思った。なんとなく自分の惑星、自分のうちを感謝してき、この頼っているいつもお世話になった星を雨が降ろうと槍が降ろうと守るべきだという強い印象を持っていた。それから目覚めて、どうして変な夢を見たのか全然考えられなく、それをさておき急いでアルバイトへ行った。言ったとおり、夏休みは面白い事なんかしなかった。

(955字)

No comments: